2009年11月2日月曜日

上海デンタルショー(Dentch China 2009)(その1)

10月27日から30日まで上海のデンタルショーを訪問してきた。中国の歯科事情は夕暮れ色の日本とはまったく異なり、非常に熱気があり日の出の勢いだ。日本のデンタルショーだと客の数も少なく、展示も綺麗になっており、時たま興味を持った先生が尋ねると説明員が対応する、といった感じだ。ところが上海のデンタルショーは大混雑で、まるで通勤ラッシュのような状態だ。

会場も巨大で、全部で3フロアを使い切っている。一階は概ね国際的企業や、大手企業が巨大な美しいブースを出展している。これは日本と同じだ。ところが二階三階では中国の歯科器材メーカーや中小ディーラーがブースを構えており、ここでは展示即売を行っている。雰囲気は展示会というよりは市場、それも年末のアメ横のような感じになっている。

客も世界各国から来ていて、中東系、インド系、オセアニア系、ヨーロッパ系、日本人、韓国人。言葉も中国語だけでも普通話以外の言葉もあるし、スペイン語、ロシア語、英語、韓国語、ドイツ語、日本語・・・・さまざまな言葉が入り乱れて飛び交う非日常の空間だ。共通言語は中国語か英語。こうなると「通商言語」としての英語は威力を発揮する。

各国の人々は人民元の札束を支払いながらダンボール箱単位で歯科器材を買い付けている。帰りは数人掛りでダンボール箱を手押し車に載せて会場から運び出して、配送の手配を行っている。二日目の午後になると、売り切れ御礼のお店が続出。会期三日目を残して早々とブースを閉じてしまう会社、あまりの忙しさに疲れて居眠りする社員・・・・・・・・いやはや。

中国のこの熱気は本当に凄い。今や「世界の工場」となった中国の片鱗を垣間見たような気がした。4月には韓国のソウルデンタルショーを訪問したが、その時にも熱気は感じたが、中国はさらに熱かった。

(文:窪田 敏之)

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